11月の中旬に大洞で見つけた昆虫を紹介します。
この全身が濃い紺色で光沢のあるこの昆虫は、ヒメツチハンミョウという昆虫です。
ヒメツチハンミョウのオスの触覚は、写真のように独特な形をしてるのが特徴です。
羽は退化しているため飛ぶことがでず地上を歩いて移動します。
ヒメツチハンミョウの成虫は、毒性の強い黄色い液をだすため、触ると腫れたり水疱ができるので注意が必要です。
その他にもヒメツチハンミョウは面白い特徴を持っています。
ヒメツチハンミョウのメスは、春になると何千個もの卵を土の中に産み付けます。
卵からかえった幼虫は、ハナバチ(ミツバチやクマバチなど)が集まりそうな花に登ります。ハナバチが蜜を吸いに来た時に、幼虫は持っている強いあごと爪でしがみつき、ハチの巣まで運んでもらいます。
ハチの巣には、花粉や蜜・ハチの卵など豊富なエサがあるためそれを食べ幼虫からさなぎ・成虫へと成長していきます。
一見、楽をして成長しているようですが最初に登る花を間違えたり、ハナバチ以外の虫に飛びついてしまうとエサにありつけません、ヒメツチハンミョウで成虫になれるのはごくわずかと言われています。
自然環境課 谷口