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ツチイナゴの繁殖・産卵時期です


2025-05-09

【ツチイナゴの繁殖・産卵時期です】
(バッタ科-イナゴ亜科-パタンガ(ツチイナゴ)属)

岐阜ファミリーパークでも、ツチイナゴが活発に活動しはじめました。

ツチイナゴはバッタの仲間で、バッタでは珍しく成虫のまま越冬する種です。秋ごろに成虫になり、温かくなった春ごろから、交尾・産卵します。

写真はツチイナゴが交尾する様子です。メスがオスを背負うように交尾しています。ツチイナゴは数時間~数十時間をかけて交尾します。こんなにも時間をかける理由は、オスが自分の子孫を確実に残すためだと考えられています。写真を撮る際も、メスはオスを背負ったまま逃げていました。手で捕まえても、離れることはありませんでした。

私たち人間に比べると、昆虫の一生はとても短く儚いものです。個々の一生が短い分、繁殖して子孫を残すことは、種を存続させる上で重要なことなのです。ツチイナゴにとっても、子孫を残すことは、命をかける価値のある行為なんですね。

この時期、やわらかい土や植物に産卵し、卵は夏ごろに孵化します。幼虫はクズの葉やイネ科の植物を食べます。そして、脱皮を繰り返しながら成虫になります。ツチイナゴはトンボなどと同じで、蛹にならずに成虫になる不完全変態の昆虫です。

今回、見つけたツチイナゴも、元気な赤ちゃんを産んでほしいですね!

ツチイナゴ交尾1

ツチイナゴ交尾2

ツチイナゴ交尾3

岐阜市少年自然の家 長谷


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