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令和元年度第一回生物多様性シンポジウムを開催しました


2019-08-16

去る8月4日(日曜日)、みんなの森 ぎふメディアコスモスで、令和元年度第一回生物多様性シンポジウムを開催しました。

今回は、「みんなで学ぼう岐阜の自然」と題し、身近な生き物について子どもから大人まで分かりやすく、3人の先生方に方に講演して頂きました。今回のシンポジウムを通して岐阜の自然に興味をもち、多様な自然のある社会に向けて行動して欲しいと思います。

●講演1「減る鳥 増える鳥」 日本野鳥の会岐阜 代表 大塚之稔氏

県鳥のライチョウが、地球温暖化による植生の変化などで減少しているとのお話や、ブッポウソウ等減っている鳥に対しては、対策を行っているが岐阜県でも生息域が減っており、個体数が少なくなる前の対策が重要であるとのお話をして頂きました。また、反対にオオバンやカワウなど増加傾向にある鳥もおり、魚を食べすぎたり、他の種を脅かしている弊害が出ているとの、お話も聞きました。

参加者からは、「鳥が増えるのも減るのも人間の仕業であることに考えさせられました」などの意見を頂きました。

●講演2「岐阜の魅力ある植物」 岐阜県博物館 自然係 可児美紀氏

岐阜県は、山や川がある自然豊かな県であるが、そこには緑(植物)が広がっており、見ているようで見ていない植物について、名前に着目してお話をして頂きました。例えば「シロツメクサ」の名前の由来。「白い爪をもつ草?」と思ってしまいますが、名前の由来は江戸時代、ヨーロッパから陶器やガラス製品を船で運ぶとき、箱の底に白い花が詰まった様子から名付けられたそうです。他にも、マムシグサ、カタクリなど、色々な植物についてお話を聞きました。

参加者からは、「植物の名前の由来について、面白かったです」などの意見を頂きました。

●講演3「希少動物を守る動物園の真の役割」 岐阜大学応用生物科学部准教授 楠田哲士氏

動物園は、レクリエーションとして動物を展示しているだけではなく、環境教育として楽しく学んだり、動物を絶滅させないために種の保存を行ったり、動物のことを調べる研究などを行っているとのお話をして頂きました。楠田講師の研究室では、動物のフンからホルモン数値を読み取る研究を行い、計画的な飼育・繁殖をおこなっているとの事で、東山動物園のゾウやゴリラなどは、この研究が役に立ったとのお話を聞きました。

参加者からは、「生物多様性に関して、動物園の果たす役割が分かりました」などの意見を頂きました。

●トークセッション

トークセッションにおいては、3人の先生方に、シンポジウムを通して伝えたいメッセージをお話して頂きました。「自然を守るとは」を考えて人間が能動的にできることをやって欲しい、正しい知識を持って欲しい、安易な行動をしないようにして欲しい等のメッセージを頂きました。また、先生方から先生への質問や、会場の方から頂いた質問にも答えて頂きました。

参加者からは、「正しい知識が重要。身近な自然に関心を持つことが第一歩」などの意見を頂きました。

〈岐阜市環境保全課〉


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