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活動報告 角野先生がヒメコウホネ自生地を視察


2009-02-06

水生生物を研究されている神戸大学の角野先生が5年ぶりにヒメコウホネ自生地を視察されました。現地の様子を見てもらいながら、様々なアドバイスを頂きました。

現地の土壌の堆積状況や根の様子を確認するために、土壌のコアをみたり、直接根をさわりながら状況を見てもらいました。
その上で、現在の状況は根は過密状況ではないが、土壌の堆積物を上手く除去していく必要性を話してくださいました。また、現在は確認されていませんが、根が細くなっていくという衰退傾向には注意を払う必要があるようです。

また、一部、根をサンプリングして説明をしてもらって、新たなことも分かりました。

ヒメコウホネが分布域を広げるためには地下茎から芽が出ている必要があります。そこで、サンプルした地下茎を見ると、そのような芽が確認されませんでした。このような状況になった理由はなかなか分かりませんが、分布域を広げていく試みとして、競合するミズタガラシなどの植物をある程度大胆に間引きを行って、場所を確保したり、土砂が堆積しないように水の流れを確保する必要性も説明いただきました。

地下茎を詳細に見てみると、所々に黒ずんだ断面が見受けられました。原因は不明ですが、ヌートリアによる食害といった可能性にも視野を拡げ、今後を見守る必要がありそうです。

達目洞全体を見渡した際の、移植適地についても視察をしていきました。

安定した環境で、日当たり、水量、水温等の条件を見た際に、何カ所か候補なる場所も見つかりました。今後、移植適期である3月末までに移植作業を進めていく予定です。

改めて、専門家に見てもらったことで色々なことが確認できました。
今度は、春から夏にかけての成長期に見てもらえればと思っています。

達目洞自然の会


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